ハリウッド・アワードの酔っ払い - Thailand Fiction 2

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Hollywood Awardsのエントランスではタイ人にしては背が高い長髪の赤服の男が待っていた。女が着くとジョニーウオーカーのブラックラベルを持ちステージ前の席にエスコートした。ステージはブレイクに入ったばかりでスクリーンにはBodyslamのショーの予告が流れている。

「Kit!来月Bodyslamハリウッドに来るんだ!絶対行く~ぅ。いい席取っといてよ」
  『今日もセクシーショーあるから楽しんでよ。』 そう言いながらFarに水割りをサーブした。
「なるべく席に来てよね。でないと浮気しちゃうから・・・」

今夜の彼女は年甲斐もなくはしゃいでいた。4杯目のブラックラベルを飲み干すとボトルを取り、さっきから始まったダンスショーのコヨーテに勧める。コヨーテは顔をしかめながらもラッパ飲みし、会釈しながらボトルを返した。

「彼女あとで呼んで。パーッと騒ぎたいの・・・」 寂しさを紛らわすためかFarはそう言った。
  『わかったよ。2~3人呼んでくるよ・・・』
  
オカマのシンガーでハリウッドが盛り上る頃、コヨーテはテーブルにやって来た。Farを囲んで3人のコヨーテがキャッキャ騒ぎながら20分で6杯のカクテルを飲んでショーに戻った。馬鹿騒ぎが終わると急につまらなくなったのか、Farは唇を突き出し不機嫌顔になった。

「帰るわよ。チェックビンして・・・」 Farはそう言いKitに3000バーツ渡して千鳥足でエントランスに向った。Kitは後を追いかけ足元がおぼつかないFarを支えハリウッドを出た。「酔ってなんかないわよ!Spoonで待ってるから早く仕事終わらせて来て・・・」 FarはKitの振り払い歩いて隣のダイニングバーへ向かった。

仕事を終えSpoonに入ったKitは奥の席にポツンと座るFarを見つけた。
『飲みすぎだよ。かなり酔ってるよ。もう帰ろうよ』 Kitにそう言われるとFarは意地になりグラスの空ける・・・次第にマオの心地良さが気持ち悪さに変わっていく。突然汚物がこみ上げ洗面所に走った。

空が白みかける少し前、男は女を連れてアパートに戻った。女は携帯が鳴ってもわからないほど酔っていた。男はうるさく鳴る女の携帯の電源を落とし、10畳ほどのワンルームの真ん中にある大きめのベッドに女を横たえる。そしてシャワーも浴びず、意識が朦朧とする女の中に欲望を放ち眠りに落ちた。

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スワンナプームの光景 - Thailand Fiction 1



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by Sukhumvit_Walker | 2008-08-20 00:20 | Thailand Fiction  

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