暗黒への旅路 - Thailand Fiction 10

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ややこしい書類をいっぱい書いて数ヶ月後、予想に反して日本行きのVISAがおりた。オカマのSomchaiは自分のことのようにはしゃぎ朝までお祝いをしてくれた。佐々木プラパワデそれが新しい名前だった。
5月の日本の朝はFarには寒かった。成田からワゴン車に乗せられアパートへ連れて行かれた。アパートは同じ店のPloyとPing、そしてママの従姉妹の Nuiと一緒だった。Nuiはチーママでお店のシステム、日本での生活など一通り教えてくれた。だた飲むだけで、お金もいっぱい貰える。しかもみんなやさしそう・・・この時はまだそう思っていた。

お店にはその夜から出た。日本語は少し話せるつもりだったが、ほとんどわからなかった。日本のカラオケを歌う客からは敬遠され、身体を触るだけの客の相手をするしかなかった。予想以上に言葉の障害は大きくFarは焦った。タニヤとは勝手があまりにも違った。
「客をハッピーにしなきゃ指名されないわよ。可愛いだけじゃ飽きられるから・・・」ってNuiが言っていたけど・・・客と何を話していいのかが判らなかった。稼ぎたいという気持ちが益々焦りを生み、何も聞き取れなくなった。PloyもPingもNuiも助けてくれない・・・初めて孤独を感じた。
まるで今から暗黒への旅路が始まるかのように、Farに暗闇が訪れ不安が心を支配した。

★Back Number
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by Sukhumvit_Walker | 2008-09-29 23:16 | Thailand Fiction | Trackback | Comments(0)  

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